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いじめ問題を考える

こんばんわんばんこ。

あずっちです。

 

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今日、夜ご飯を食べているときにあずっちのパートナーと話をしていて「いじめ」の話題になりました。

 

あずっちのパートナーは教員をしているのですが、学校でいじめのことを話したそうです。

 

子どもたちに「いじめはなぜ起きるのか」「起こった時にどう対処すればよいと思うか」ということを作文してもらったとのこと。

 

 

そこで、今回はあずっちもいじめについて考えていきたいと思います。

 

 

とまらないいじめ

 

まずは現状を見つめてみましょう。

いじめは全国でどのくらい発生しているのでしょうか。

 

  25年度 26年度 27年度 28年度 29年度
小学校 10,231 11,537 12,785 14,334 15,791
中学校 6,999 7,162 7,580 8,014 8,407
高等学校 2,554 2,686 2,884 3,003 3,215
特別支援学校 220 258 308 349 409
20,004 21,643 23,557 25,700 27,822

児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査(文部科学省H29)

 

上の表は、平成25年度から平成29年度の5年間のいじめの認知(発生)学校数の推移です。

 

小学校は、過去5年間で約5,500校、中学校では、約1,400校も、いじめの認知(発生)件数が増加しています。

 

 

平成29年度時点で、全国にある学校のうち、

小学校では78.4%、中学校では、80.6%でいじめが発生していると報告されています。(同上調査)

 

 

学校ではあたりまえのようにいじめが発生していると言えます。

 

一方、上の表では一見いじめが年々増加しているように見えますが、これは学校側がいじめに対して敏感になってきている証拠でもあります。

 

これまで見過ごしてきた「いじめ」を学校が「いじめ」ととらえられるようになり、件数が増加しているともいえるでしょうね。

 

www.kanaloco.jp

 

それにしても、全国の学校のうち、8割程度でいじめが起こっているということは、親にとっては、自分の子供がいついじめにあってもおかしくない事態です。

 

他人ごとではありませんな。

 

いじめはどうやって見つかっているのか

いじめはどのようにして発見されているのでしょうか。

文科省の調査によると、小中学校共に上位を占めるのは、アンケート調査などの学校の取組によるところが大きく、いじめられている本人からの申し出が多いようです。

 

学校がより児童生徒の声を拾うようになってきているということですな。

 

 

 

  小学校 中学校
第1位 学級担任に相談 学級担任に相談
第2位 保護者や家族等に相談 保護者や家族等に相談
第3位 友人に相談 学級担任以外の教職員に相談 (養護教諭スクールカウンセラー等の相談員を除く)

 

※いじめられた児童生徒の相談の状況(全体に占める割合の上位3つ)

※「2017年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」を基に作成

 

 

子どもたちは、いじめが生じた際に学級担任に相談をすることが多いようです。

 

その次に家族に相談するという事例が多く、続いて、小学校では友人に相談、中学校では学級担任以外に相談する。

 

という状況があります。

 

 

どんないじめが起こっているのか

では、どのようないじめが現場では起こっているのでしょうか。

引き続き文科省の調査を参考にしてみると、小中学校に共通して多くを占めるのは、

 

  • 冷やかしやからかい,悪口や脅し文句,嫌なことを言われる。
  • 仲間はずれ,集団による無視をされる。
  • 軽くぶつかられたり,遊ぶふりをして叩かれたり,蹴られたりする。

 

の、三つです。

 

さらに高校になると、

  • パソコンや携帯電話等で,ひぼう・中傷や嫌なことをされる。

といういじめも多くを占めます。

 

年齢が上がるにつれて、携帯電話やスマホなどを扱えるようになり、それが基にいじめにつながっている現状があります。

 

 

 

なぜいじめが起こるのか?(さて、本題)

さて、ここまでいろいろと現状をみてきましたが、本題「なぜいじめが起こるのか?」ということについて考えていきたいと思います。

 

ところで、みなさんはネット上における「マウント」という言葉は聞いたことあるでしょうか。

 

Twitterをやっている人なら一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

 

あずっち的に定義づけると・・・

 

<ネット上における”マウント”とは>

主にSNS上において、他人より優位に立とうとすること

例)知恵袋などを見ていると「そんなことも知らないのか」的な投稿がされているが、相手より自分の方が博識だという優位な立場に立とうとしている心理的状況

 

ということになりますかねぇ。

 

SNSはより人間の本能的な部分が出ると感じているので、面白いです。w

 

 

で、あずっちは何が言いたいかというと、「人は他人より優位に立とうとしたがる」ということなんですな。

 

ネットではそんな人間の本能むき出しの状態で日々コミュニケーションがなされています。

 

そして、優位に立った結果、人格をゆがめることになります。

これについては、スタンフォード大学で行われた心理実験で証明されています。

 

スタンフォード監獄実験 - Wikipedia

 

 

この実験の詳しい説明はWikipediaに譲るとしますが、実験結果のみ以下に抜粋。

実験の結果

権力への服従
強い権力を与えられた人間と力を持たない人間が、狭い空間で常に一緒にいると、次第に理性の歯止めが利かなくなり、暴走してしまう。
非個人化
しかも、元々の性格とは関係なく、役割を与えられただけでそのような状態に陥ってしまう。

いじめもこれと同じなのだと思います。

 

つまり、学校のクラスという狭い空間の中で、子供たちは人間の本能的に他人より「優位」に立とうとする。

 

例えば以下のようなサイクルが考えられます。

 

〇クラスの中で軟弱そうな友達を見つけて、その子をからかう。

〇からかうと自分が「強くなった気」がする。

〇他人より優位な立場にいる自分に肯定感が生まれる。

〇からかいはどんどん深刻になっていく。

〇からかいはいつしか「いじめ」に変わる。

 

いじめが起こった時にどう対処するか(本題2)

いじめが起こるのは、「他人より優位な立場に立とうとするから」ということを先ほど述べました。

 

では、実際にいじめが起こってしまったら、どうしたらよいのでしょうか。

 

あずっちは、子どもの居場所を変えることが対処法ではないかと思っています。

 

学校は、地域の子供たちがたまたま同じ時に、同じ地区に住んでいるからという理由だけで集められている空間です(国立や私立は自分たちで選択してきているけど)。

 

学校でいじめられて自分の居場所がなくなったら、学校には通わなくても、別の場所があれば、そこで新たな居場所を作ることができるのではないか。

他者の優位性の餌食になったとしたら、その優位性からはすぐに逃れたほうが良い。

とあずっちは考えています。

 

 

大学なんかは自分で選んで決めた居場所ですよ。

だからいじめなんてほとんどないのではないかと思います。

 

 

義務教育も、いくつか選択肢があって、いくつかの居場所が提供できればいじめは一定程度抑えられるのではないかと思っています。

 

地域の学校は意外と閉鎖的です。

より外部とのつながりを持つことが必要になってくるのではないかなと思います。

 

 

最後に

最後に、数年前にさかなくんがいじめられている子に向けて書いたメッセージを転記して終わりにしたいと思います。

このメッセージにはだいぶ感動した記憶があります。

  •  《いじめられている君へ》「広い海へ出てみよう」
  • 中1のとき、吹奏楽部で一緒だった友人に、だれも口をきかなくなったときがありました。いばっていた先輩(せんぱい)が3年になったとたん、無視されたこともありました。突然のことで、わけはわかりませんでした。でも、さかなの世界と似ていました。たとえばメジナは海の中で仲良く群れて泳いでいます。せまい水槽(すいそう)に一緒に入れたら、1匹を仲間はずれにして攻撃(こうげき)し始めたのです。けがしてかわいそうで、そのさかなを別の水槽に入れました。すると残ったメジナは別の1匹をいじめ始めました。助け出しても、また次のいじめられっ子が出てきます。いじめっ子を水槽から出しても新たないじめっ子があらわれます。広い海の中ならこんなことはないのに、小さな世界に閉じこめると、なぜかいじめが始まるのです。同じ場所にすみ、同じエサを食べる、同じ種類同士です。中学時代のいじめも、小さな部活動でおきました。ぼくは、いじめる子たちに「なんで?」ときけませんでした。でも仲間はずれにされた子と、よくさかなつりに行きました。学校から離れて、海岸で一緒に糸をたれているだけで、その子はほっとした表情になっていました。話をきいてあげたり、励ましたりできなかったけれど、だれかが隣にいるだけで安心できたのかもしれません。ぼくは変わりものですが、大自然のなか、さかなに夢中になっていたらいやなことも忘れます。大切な友だちができる時期、小さなカゴの中でだれかをいじめたり、悩んでいたりしても楽しい思い出は残りません。外には楽しいことがたくさんあるのにもったいないですよ。広い空の下、広い海へ出てみましょう。(さかなくん=東京海洋大客員助教授)

 

出典:朝日新聞デジタル

 

そのほかにも著名人からのメッセージがたくさん掲載されているので、興味のある方はこちらからどうぞ!

 

 

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